宝蔵寺E

副住職の唯真です。

今回の高田寺町お寺散歩は
表寺町2丁目にあります、

真言宗智山派の

「如意山 宝蔵寺」さま

です。

宝蔵寺A

宝蔵寺さまは、新しく高田藩主となった
榊原家に随伴して高田寺町にやって来られ
ました。

榊原家の氏寺として敬われていたお寺で、
明治九年に「金蔵寺」と、さらに明治二十五年
に「一乗院」、「多聞院」と合併しました。

現在「宝蔵寺」さまがある場所は、かつての
金蔵寺があった場所です。

金蔵寺は高田開府からあるお寺と考えられ、
榊原家が藩主となってからは盛んに芝居や
相撲の巡業が境内において行われたといいます。

また、石碑にあるように
宝蔵寺さまは
虚空蔵菩薩がご本尊です。

宝蔵寺B

個人的に”好きな”仏さま(菩薩さま)
なので、テンションがあがります。

高田寺町で虚空菩薩をご本尊として
いるのはここ宝蔵寺さまだけだと
思います。

宝蔵寺C

宝蔵寺D

また、石田耕吾氏による上越地域の
民俗風習をまとめた労作、
『頚城の祭りと民俗信仰』(北越出版,1987)
文中には

【(高田)寺町の虚空蔵堂のお駒地蔵は、
赤い頭巾と前掛けを掛けたもの。
婦人病に特効があり、子授け地蔵として
婦人の信仰が篤いという】(195p)

との記述がみられます。

寺町に詳しいお方にお聞きしたところ、
寺町に虚空蔵菩薩がご本尊なのは
宝蔵寺だけなので、この「虚空蔵堂」とは
宝蔵寺のことであろう、との意見を
頂きました。

江戸時代より藩主から民衆まで、
幅広い層の人々の信仰を集めた
城下町高田のお寺さまです。
ぜひ一度お参りされてはいかがでしょうか。

合掌